大判例

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東京高等裁判所 昭和47年(ネ)1297号 判決

司法書士はその職務の性質からみて、依頼人から交付を受けた登記申請に添付すべき書類が偽造のものであるかどうかの調査義務は、特段の事情がない限りこれを負わないものであることは、前記引用部分において判示したとおりである。そして、右にいう特段の事情とは、当該書類が偽造又は変造されたものであることが一見明白な場合とか、特に依頼人からその成立の真否についての調査を委託された場合等をいうのであって、右書類が自己の作成名義のものであるとの一事によって、直ちにその成立の真否についての調査義務を負うものとすることはできない。司法書士が受託事件簿の調整および事件簿閉鎖後五年間その保存を義務づけられているのは、別の理由に基くのであって、このことから、かって受託した事件については、すべて、自己の責任において調査する義務があるとするのは、無理な立論といわなければならない。

(白石 杉山 川上)

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